絵画を売却する際、オークションの形式選びは結果を大きく左右します。
本記事では、公開型・サイレント型・オンライン型といった絵画オークションの種類と特徴を整理し、作品に適した選び方を解説します。
専用会場で競売人の掛け声とともにリアルタイムで入札が進行する、伝統的なオークション形式。出品作品が事前に下見会などで公開され、当日に参加者がその場で競り合う仕組みです。
特徴は「臨場感」と「価格の透明性」にあります。参加者が直接その場で価格を吊り上げていく様子を確認でき、熱意ある複数の入札者が集まれば、市場予想を超える価格で絵画が落札される可能性もあります。
紙やデジタルフォームに入札価格を記入し、後日集計された結果により落札者が決定するオークション形式です。入札内容は非公開のまま進行するため、競争は静かな環境の中で行われます。
この方式は主にチャリティーイベントや企業主催の展示会などで活用され、入札者の匿名性を確保できる点が特徴です。ただし、入札履歴は記録に残るため、透明性は担保されています。
インターネットを介して行われるオークション形式です。パソコンやスマートフォンから参加可能な利便性が高く、さまざまなプラットフォームがあります。
オンライン形式のメリットは、地域や時間にとらわれず全国・海外の入札者にもアプローチできる集客力です。知名度の低い作家や中価格帯の絵画にとっては、広範なマーケットへのアクセスが販売チャンスを広げる要因になります。
ただし、実物を直接確認できないことから、作品の状態を正確に伝える写真と説明文が重要です。
評価額が高い絵画や著名作家の作品を売却する場合は、会場型のオークションが適しています。
大手オークションハウスでは、出品作品に対する厳格な真贋鑑定が実施され、入札者も富裕層やプロのコレクターが中心です。会場での公開競売は、作品の保存状態や実物の迫力を直接伝える機会にもなり、希少性の高い絵画には特に効果的。
信頼性・実績・取引後のフォロー体制まで含めて、会場型は高額絵画の売却に適した舞台と言えるでしょう。
数万円~数十万円台の中価格帯の作品や、まだ市場での認知度が低い無名作家の絵画は、オンラインオークションのほうが適しています。オンライン型は広範な購入層にアプローチでき、出品のハードルも比較的低いためです。
実際、Yahoo!オークションやSBIアートオークションなどでは、個人でも簡単に出品可能で、気軽に絵画売買を始める人が増えています。とくにYahoo!オークションでは、無名作家の作品でも1万円前後で継続的に取引されている実績があり、作風やジャンル次第では複数入札が入るケースも。
出品コストも抑えられるため、初めての方や出品回数が多い方にとっては運用しやすい選択肢となるでしょう。
なお、サイレントオークションは主にチャリティーイベントなどで採用される特殊な形式のため、一般的な絵画の売却を目的とする場合は、公開型(ライブ)かオンライン型から選ぶのが基本です。
絵画オークションを利用する前には、出品時や落札時に発生する手数料と、各オークション会社が定めるルールを必ず確認しておきましょう。
たとえば、毎日オークションでは10点以内なら5,000円(税不明)、11点以上で1万円(税不明)の出品登録料が必要です。落札時にはハンマープライスの16.5%が手数料として差し引かれます※。
また、どのオークション会社においても、出品確定後のキャンセルには取消料が発生することが珍しくありません。高額作品では数万円単位の負担となることもありえます。
出品前にはいくらで売れても納得できるラインを明確にしておき、手数料体系をよく比較することが重要です。
絵画のオークション出品は、申し込みから落札・精算までに数週間から数か月を要する中長期的なプロセスです。全体の流れを把握しておくことで、余裕を持ったスケジュール管理が可能になります。
落札までの流れは、以下のとおりです。
オークション出品は、短期決着を前提にすべきではありません。「落札までに時間がかかる」という前提を持ち、急を要する売却目的の場合は他の手段を検討するのが賢明です。
絵画を手放すとき、目的によって選び方はさまざまです。「手間をかけずにすぐ現金化したい」場合は買取が向いていますが、オークションを活用すれば想定より高く売れるケースも少なくありません。
ここでは、初めてでも選びやすい3つの売却方法「オークション」「買取業者」「ネットオークション」の特徴と、おすすめの会社を紹介します。


