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絵画の買取相場一覧

絵画の買取を検討する際、「この絵はいくらで売れるのか?」という疑問を持つ方は多いでしょう。しかし実際には、作家・ジャンル・保存状態・制作技法など、さまざまな要素が価格に影響します。

本記事では、日本画や現代アート、浮世絵といった主要ジャンルごとに、オークションなどで実際に取引された買取実績をもとに、相場の傾向を解説します。

絵画買取の相場はどう決まる?

絵画の買取相場は一律ではなく、次のような要素によって大きく左右されます。

たとえば、東山 魁夷や村上 隆のような著名作家であれば、同じ技法・サイズの作品でも高額査定がつく可能性が高くなります。ジャンルごとに評価基準が異なり、国内外の需要によっても相場が変動します。

相場は「市場での過去の落札価格」にも影響されますが、過去の実績はあくまで参考値であり、現在の市場動向とは必ずしも一致しません。近年では海外コレクターの動向や投資需要の影響で、急騰・急落するケースもあります。

実際に買取を依頼する際は、過去の取引事例だけでなく、直近の市場情報や専門業者による査定を基準にするのが賢明です。

ジャンル別の絵画買取相場一覧

日本画の買取相場

日本画は、岩絵具や膠(にかわ)を用いた伝統的な絵画で、高額取引の対象になりやすいジャンルです。中でも、有名作家の肉筆作品は非常に高い相場で推移しています。

たとえば、東山 魁夷の代表作《朝の聖堂》は、2008年のオークションで1億1,200万円の落札記録があり、直近でも2025年3月に《朝爽》が2,900万円※1で落札されています。平山 郁夫の《カラコルム峠》も2024年に2,990万円※2で取引されました。加山 又造は2024年、《猫》が5,520万円※3で落札された例もあり、ジャンル内でも突出しています。

一方で、無名作家や量産的な作品では数万円~数十万円程度に留まることも多く、作品の保存状態・鑑定書・共箱などの付属品の有無が相場を大きく左右します。

作家名 参考買取相場(※真作・状態良好)
横山大観 50万円〜数百万円
上村松園 50万円〜数百万円
竹内栖鳳 数万円〜数十万円
川合玉堂 数万円〜数十万円
富岡鉄斎 数万円〜数十万円
竹久夢二 数万円〜数十万円
伊東深水
鏑木清方
数万円〜数十万円
東山魁夷
平山郁夫
数十万円〜数百万円
片岡球子 数十万円〜数百万円

現代アートの買取相場

現代アートは市場全体の成長が著しく、日本人作家も国際的な評価を受けるようになっています。村上 隆の絵画《をかし》は2023年に4,600万円で落札※1、奈良 美智の版画《Tell me》や《In the cloud》は各345万円※2での落札例があります。草間 彌生の小型絵画《Pumpkin》は7,705万円※3で取引されるなど、国内外で高額取引が頻繁に行われてきました。

エディション付きの版画作品は数十万~数百万円で取引される傾向があり、真作証明書の有無や展示歴などが査定に直結します。

品名 参考買取相場
アンディ・ウォーホル/Flowers(2) 400万円
友沢こたお/slime LXXX 500万円
草間彌生/Red Colored Pumpkin 600万円
村上隆/EYE Love SUPERFLAT(2) 110万円
Backside works./DADA Blue 150万円

浮世絵の買取相場

浮世絵は初摺(初期刷り)の作品に特に高い価値が付きます

葛飾 北斎の《神奈川沖浪裏》は、2017年に約9,800万円※1、2023年には約3億6,000万円※2で落札されました。歌川 広重の《東海道五十三次》シリーズなども人気があり、保存状態や摺の時期によっては1枚あたり50万~100万円超の査定がつくことも。再摺や復刻版は数千円~数万円と大きく評価が下がるため、「初摺かどうか」が査定の大きな分かれ目になります。

作家名 買取相場
葛飾北斎 200万〜3000万円
喜多川歌麿 500〜800万円
東洲斎写楽 500〜1000万円
川瀬巴水 5〜15万円
小林清親 数千〜数万円
吉田博 20〜40万円
復刻版画 数千〜3万円

洋画の買取相場

日本人による洋画(油彩・水彩画)は、梅原 龍三郎や岸田 劉生のような近代画壇の巨匠であれば、数千万円~数億円で取引されるケースもあります。たとえば岸田 劉生の《毛糸肩掛けせる麗子肖像》は3億6,000万円の落札実績があります。

一方で、知名度の低い作家や来歴が不明な作品では数万円~数十万円の範囲に収まることも多く、保存状態や真贋の確かさが鍵を握るといえるでしょう。

※参照元【PDF】:シンワオークション公式HP(https://www.fisco.co.jp/wordpress/wp-content/uploads/shinwaart20160304.pdf)(7P)
作家名 流通相場
朝井閑右衛門 10万円
有島生馬 8万円
石川滋彦 10万円
伊藤清永 10万円
刑部人 20万〜35万円
笠井誠一 30万円
彼末宏 7万円
小絲源太郎 30万円
国領経郎 7万円
小杉小二郎 28万円
児玉幸雄 7万〜10万円
小林萬吾 10万円
清水登之 15万円
鈴木信太郎 8万〜10万円
須田剋太 7万円
高畠達四郎 10万円
田辺至 12万円
谷川泰宏 35万円
鳥海青児 15万円
椿貞雄 10万円
寺内萬治郎 7万〜15万円
東郷青児 15万円
中谷泰 7万円
中根寛 25万円
中畑艸人 15万〜25万円
鍋井克之 15万円
野口謙蔵 30万円
野口弥太郎 10万円
野間仁根 10万円
長谷川利行 20万円
林喜市郎 23万〜30万円
林武 10万円
福井良之助 8万〜25万円
福沢一郎 7万〜15万円
藤田吉香 25万円
宮本三郎 10万円
森田茂 30万〜35万円
山下清 20万〜45万円
山下徹 7万円
脇田和 10万〜25万円
和田英作 10万円

外国作家の油彩の買取相場

ピカソ、シャガール、ルノワールなどの外国作家による油彩画やリトグラフは、国内外で安定して取引されています。たとえばピカソの油彩は作品によっては数億~数十億円規模で取引され、ルノワールの風景画や肖像画も数千万円以上で落札されるケースがあります。

ただし、国内市場で出回るのはリトグラフやエスタンプ(版画)が中心で、相場は数万円~数十万円程度。Yahoo!オークションでは、外国作家の掛軸が平均6,967円(最高11,000円)という事例もあり、真作かどうかの鑑定が重要になります。

作家名 買取相場
ルノアール 数百万〜1億円以上
ラファエル・コラン 数十万〜100万円以上
ヴラマンク 100万〜500万円前後
19世紀の西洋作家 数万〜数十万円前後

近世書画の買取相場

江戸~明治期の文人画・書画では、池 大雅・与謝 蕪村といった著名書画家の作品が高く評価されています。保存状態が良く、掛軸としての体裁が整っているものでは数十万~数百万円となることもあります。

Yahoo!オークションにおける掛軸の過去180日間の落札データでは、3,358件のうち平均価格は15,753円、最高は19,300円となっています(2025年9月1日時点)。

写実絵画の買取相場

森本 草介や中山 忠彦といった現代写実画の作家は、技術力の高さから評価が安定しています。オークションでは、森本 草介の大型裸婦像が数千万規模で落札される例もあり、写実画は人気ジャンルの一つです。

Yahoo!オークションにおいては、過去180日間で161件の写実絵画が落札され、平均価格は65,695円、最高価格は612,000円となっています(2025年9月1日時点)。

創作版画の買取傾向

棟方志功や池田満寿夫といった創作版画の巨匠は、1点数十万円~数百万円での買取実績があります。池田満寿夫の代表作は、SBIアートオークションで466万円の落札例もあります。

エディション番号や保存状態が査定の要であり、刷りの丁寧さやサインの有無も評価されるポイントです。

新版画の買取相場

昭和初期に活躍した川瀬巴水や吉田博の新版画は、国内外でコレクター人気が高く、保存状態が良ければ1点あたり10万~50万円前後での取引も期待できます。

Yahoo!オークションでは、過去180日間に1,435件の新版画が落札され、平均価格は19,052円、最高価格は50万円でした(2025年9月4日時点)。

外国版画の買取傾向

ジョアン・ミロやサルバドール・ダリといった海外アーティストによるリトグラフ作品は、サインやエディション番号の有無で相場が大きく変動。一般的な取引価格は数万円~数十万円程度で、保存状態や作品の希少性によっては数百万円に達することもあります。

19世紀絵画の買取相場

印象派やポスト印象派など19世紀の西洋絵画は世界的な市場規模があり、モネ、ピサロ、ゴッホの作品は数億円~数十億円で取引されることもあります。

Yahoo!オークションでは、19世紀絵画カテゴリにおける過去180日間の落札実績は146件で、平均価格は6万1,234円、最高は134万2,000円でした(2025年9月4日時点)。

絵画相場を踏まえて
高く売るポイント

オンライン査定や無料査定を
活用する

まずは複数の業者から相見積もりを取ることが、高額買取への第一歩です。現在では、写真と作品情報を送るだけで大まかな価格帯がわかる「オンライン査定」や「無料メール査定」が普及しており、手軽に買取価格の目安を把握できます。

とくに大手の買取業者やオークション会社では、専門スタッフがジャンルや作家ごとの価格動向に詳しく、作品ごとに適した販売ルートを提案してくれる場合もあります。査定結果に納得がいかない場合はキャンセル対応できることが多いため、比較検討のため積極的に活用するといいでしょう。

適した買取方法を選ぶ

作品のジャンルや特徴に応じて、売却先の選び方が大きく結果を左右します。

オークション出品市場価格で売れる可能性があり、特に高額作品や海外人気作家に有効。ただし、手数料や出品準備が必要です。
買取業者への売却即時現金化が可能で、手間もかかりません。保存状態が良くない作品や市場流通性の低いジャンルに適しています。
ネットオークション
(個人売買)
比較的自由度が高い反面、真贋トラブルや価格のばらつき、決済・発送のリスクも伴います。

とくに初心者の場合は、査定から売却までのサポート体制が整った業者やオークション会社を利用することで、安心して手続きを進められます。

絵画を売るならどこがいい?
3つの買取方法を調査

「絵画を売る」といっても、手間なく即現金化できる「買取業者」、予想以上の高値が期待できる「オークション」、自分のペースで売れる「ネットオークション」など、得られるメリットはさまざまです。

本サイトでは、それぞれの売却方法の違いと、おすすめの3社を詳しく解説しています。
「どの方法を選べば自分が一番得をするのか知りたい」という方は、ぜひご自身の状況に合わせて検討してみてください。

査定の際に重視されるポイント

保存状態・付属情報

保存状態は査定額に直結する最重要項目です。特に以下のような点がマイナス評価の対象になります。

また、以下のような付属資料の有無も評価に大きく影響します。

保存状態がよく、付属情報が揃っていると、作品の信頼性が格段に上がり、高額査定につながります。

作家の評価と取引履歴

査定ではまず「誰が描いたか」が根本的な判断材料になり、それに加えて以下のような項目が評価されます。

現代アートや浮世絵の場合は、国際的な評価軸も査定に影響するため、国内市場だけでなく海外での取引履歴がある作家は、より高く評価されやすい傾向があります。

また、オリジナル(肉筆画)か、版画やリトグラフかによっても基準が異なります。エディション番号やサインの有無も重要な判別材料です。

相場情報の調べ方

専門業者の実績ページを確認する

買取専門業者やギャラリーの公式サイトでは、実際に取引された作品の買取実績が公開されている場合があります。査定額ではなく「実際の取引価格」であるため、参考相場として非常に有効です。

たとえば以下のような形式が閲覧できます。

実績ページを複数比較することで、相場の「価格帯」を把握しやすくなります。

とくに現代アートや浮世絵のように価格変動が大きいジャンルでは、定期的な相場のチェックが重要です。

ネットオークションの
流通価格を参考にする

より身近な方法として、Yahoo!オークションの「落札相場」検索も有効です。過去180日間のデータが表示されるため、以下のような用途に適しています。

ただし、真作保証がない出品も多いため、あくまで参考程度に見るのが望ましいでしょう。

まとめ

絵画の買取価格は、作家の評価や作品の状態、付属品の有無、そして最新の市場需要によって大きく変動します。お手持ちの作品の価値を正しく把握するためには、最新の市場相場に精通した専門知識を持つ業者へ相談することが大切です。

売却方法には「オークション出品」「買取業者」「ネットオークション」などそれぞれ特徴があります。ご自身の希望(即金性重視・高値挑戦など)や作品の特性に合わせて、最適な方法を選びましょう。